猫も杓子も「クラウド、クラウド、クラウド」なご時勢であります。
この勢いでいくと「クラウドAC」とか「クラウドBC」、「クラウドCC」、「クラウドDC」とか出てくるやもしれません。
・・・と、そんな小ネタはどーでもよく、閑話休題。
が、正直、「クラウド」と「レンタルサーバ」の違いさえ良くわかっていない私。。。
今月の『日経コンピュータ』誌で少し勉強してみようと思い、読んでみました。
・・・が、クラウドコンピューティングの技術的な話ではなく、クラウド技術を使ったサービス(SaaS)の方の話でした。
どこのSasSが「安くて早くてうまいか」という比較が中心でした。
今までこういった比較一覧というのはなかったと思うので、これからSaaSを利用しようと考えているユーザーさんからすると有益な特集だったかと思いますが、
『日経コンピュータ』誌なら、もう少し視点の高い内容を期待していただけにちょっと残念。
今週発売の『週刊ダイヤモンド2010/03/13号』を読みました。
特集は「FREEの正体 0円ビジネス全解剖」というタイトル。
16万部売り上げているベストセラー『FREE<無料>からお金を生み出す新戦略』(クリス・アンダーソン:著)
という書籍をベースに、最近目立ってきた「フリー戦略」について分析されています。
「フリー戦略」ってなんですか?という説明から入ると長くなるので、細かい説明はこの場では割愛します。
簡単にかいつまむと、4つのパターンがあるそうです。
1.直接的内部相互補助モデル
カミソリの柄の部分はタダで配って交換歯の売上で儲けるような手法
ネットゲームで、基本料は無料にしてアイテムで課金などもこのパターン
2.三者間市場モデル
テレビや新聞、雑誌などをタダ(もしくはそれ相当)で提供する手法
主な収入源はそこに掲載する「広告収入」。
3.フリー+プレミアム=フリーミアムモデル
基本、コンテンツなどを無料で提供し、それに「お金を払ってでも使いたい」という
コアユーザーから課金するパターン。
アーティストが楽曲を無料(相当)で配布プロモーションを行いコアな客を集客し、ライブで儲ける手法。
ネットでは Evernote や Dropbox も良い例。低機能は無料で提供し、高機能を利用したいコアユーザーから課金をする方法。
4.非貨幣市場モデル
金銭以外をモチベーションに行為を無償で提供しあうモデル
その対価は「金銭」ではなく「注目」や「評判」、「関心」に起因する。
Linux のようなオープンソースや、Wikipedia などが好例。
ただ、フリー戦略は決して万能ではなく、フリー戦略に適さず失敗した事業も紹介されており、示唆に富んだ内容でした。
もう少し詳しく知りたい方は、各自、書籍の方にも是非目を通して下さい。
次回は、この特集を読んで私が思ったことをつらつらと書いてみたいと思います。
(つづく)
TBSの「情熱大陸」で改善士・横田尚哉さんが取り上げられていました。
正直言うと、この番組を観るまで名前も知らなかったのですが、「世の中にはスゴい人がいるもんだなぁ」(>しかも自分より若い?!)と感心しきりでした。
テレビを見ながら簡単にメモを取ってみたのでシェアしたいと思います。
横田さんの本業は建築コンサルタント。
現在は主に公共事業の改革・改善に取り組む仕事をされており、累計1兆円の事業費のうち2000億円を削減したそうです。
アメリカでGE(ゼネラル・エレクトリック)が提唱する「VE/ヴァリュー・エンジニアリング」(=価値工学)を学ばれたそうです。
VEとは、ファンクションアプローチを使い、モノの機能に着目し改善する開発手法で、同じ機能を果たすモノをよりコストをかけずに作ることで相対的に価値を上げることを目的としています。
「ファンクショナル・アプローチ」とは「機能や役割でモノを見る考え方」。
「それは何のためですか?それは誰のためですか?」
という視点に立脚して、いらないモノ、変えられるモノは、どんどん改善していきましょう、という思想。
テレビ放送直後から横田さんの著書がAmazon での売上が急激に伸び、書籍売上第1位になったそうです。
私もさっそく著書を読んで、VEを学んでみたいと思います。
「建築」も「IT」も近い部分があるだけに、今の仕事に応用出来ることが多そうです。
最後に横田さんのコトバ。
Q.改善士とは?
A.「昨日よりは今日、今日よりは明日、少しどこかが変わっている。それを目指す人です」
勝間和代さんの『自分をデフレ化しない方法』の講演会&サイン会に行ってきました@丸善丸の内本店。
講演の8割はマクロ経済の話題だったので、正直難しかったです。
しかも「経済」は勝間さんのホームですから、ただでさえ早口なのに、いつもより1.5倍速くらいで飛ばしていて、ほとんど耳が付いていけませんでした(苦笑)
講演会のレポートは、長くなりそうなのであとで書く。
※最近「あとで書く」が多いなぁ。反省、反省。
昨晩の夕飯は肉じゃが。
「セブンプレミアム」だけどな!(笑)
でもこんなおいしい肉じゃががたった198円(税別)で買えるなんて、良い世の中になったもんだなぁ、と思う反面、デフレもここまで極まりけりという思いもあります。
どう考えても不当に安すぎやありませんかね?
これだけの肉じゃがを198円で売るために、それだけ下請け業者が泣きを見ているか、経費削減の大義名分の元、人件費が削られたり、派遣切りでリストラされているのか、とその舞台背景を想像するに、なんか逆に「こんなに安く買っちゃってゴメンなさい」という気分です。
やはり適正な製品やサービスに対しては、適正な「感謝のしるし」(=お金)で答えるというのが、健全な社会なのではないかなぁ、と思う今日この頃。
『自分をデフレ化しない方法』 読了。
3月4日のサイン会に向けて、一応先に読んでおこうと思い、先程読了。
第一章と第二章はいつもの「自己啓発系」、「ライフハック系」なので省略。
第三章は「デフレとはなんぞや?」という説明、第四章は「デフレを解消する方法」について記述。
特に第四章では、最近議論されている「リフレ推進論」について具体的に説明されています。大雑把に言うとこんな感じ。
- 国債を30兆円発行しろ
- 日銀は30兆円分の紙幣を発行しろ
- 日銀はその紙幣で国債を買い取れ(今の日銀法では日銀が国債を買取る事は禁止されている)
- 買い取ってもらって得た紙幣を国(政府)は市場にばら蒔け
- そうすりゃ簡単にデフレは克服出来る
と、経済学の素人である私からすると随分と乱暴な方法だなぁ、などと思えてしまいます。
事実、この議論、特に1から3の部分については、その方策と実行性および効果については今でも喧々諤々と是非が議論されており、「リフレ反対派」という方も多数いらっしゃいます。
(>池田信夫先生とかね)
でまー、「そもそもリフレって何よ?」ってことを勉強するためにこの本を読んでみたんですが、結局勝間和代女史が言いたかったことは、第三章や第四章に書かれていることではなく、本来の本質的に言いたかったことは第五章の
「国家予算を適切に再分配せよ」
ということだったのがこの本を読んでみてわかりました。
「リフレ推進」はそれを実行するための原資を確保するためのひとつの手段であり、本質的な議論の題材ではないことがわかります。
個人的な意見を言わせてもらうと、「デフレ解消論」に賛成ですが、私はまだ「リフレ推進論」には懐疑的です。
「リフレやインフレターゲットを行っても適切なインフレ抑止策を講じれば極端なインフレにはならない」というのがリフレ推進派の見解ですが、そこがどうも信用出来ません。
日銀や政府のことをあれだけバカだアホだと非難していたのに、そいつらに「適切なインフレ抑止策」を講じる能力があるとは到底思えません。
結局また「バラマキ」だけで終わってしまい、デフレ解消にはならないような気がします。そこまで「お上」は賢いとは思えん。
なので「経済のことは良くわからないから・・・」という人は第五章だけでも読んでみることをオススメします。
あと、「適切な再分配」についても、「どの分野」に「どのくらい」分配するのか?という問題と、実際に分配しようとしたときに、既得権益側からの反発/抵抗、それと「新しい既得権益」側からの圧力が想定されるので、それらを振り払ってどれだけ当初の理念を貫き通し実行出来るか、という「実行力」、「決断力」が政治家および官僚には求める必要があります。
でも結局それを選ぶ手段は「選挙」だし、選んでいるのは「国民」ですからね。
最終的には、国民ひとりひとりが、自分の私利私欲のために行動するのではなく、日本の将来を憂い、天下国家のために多少の犠牲は覚悟して「希望と感謝に満ちた社会」を作り上げていくか、ということなのでしょう。
なんかまとまりのない文章になってしまい、スマン。
勝間和代さんの『チェンジメーカー』(講談社)刊行記念講演&サイン会に行ってきました@丸善丸の内本店。
今回はその話とは別の話なので、講演会の感想は別枠で。
その講演会に、最近『デフレと円高の何が「悪」か』という新書を出版された、勝間和代さんの共同事業パートナーの上念司さんが同席されていました。
「なんだよー、上念さんが来ているのなら、家にある新刊も持ってくれば良かったわぁー」と。
基本、ミーハーなので、あわよくばサインでもいただければ、と思っていたのですが、よく考えれば、
「そこで売っているじゃん・・・」。
というわけで会場のホールをちょっと抜け出して、ダッシュでレジへ直行。2冊目を購入。
そのまま上念さんの元へ飛び込んで行き
「すいません!サイン下さい!」と。
我ながら、図々しいというか、厚かましいというか、怖いもの知らずというか。
上念さんもまさか自分がサインをするとは思ってもいなかったのか、 キョトンとされていましたが、こんな自分の無理なお願いも快く引き受けて頂きました。あざーっす!
(上念さんのサイン本なんてかなりのレア物ですぞ)
正直、経済、特に「リフレ論争」で取り上げられているマクロ経済はよく分からないので(>経済学部出身なのに?!(笑))、 この本を読んで勉強したいと思います。
ここからは不勉強な人間の戯言です。
個人的には、「インフレとデフレ」、「円高と円安」に「どちらが善でどちらが悪か」という考え方は「存在しない」という認識(信念?)の立場です。
インフレだろうとデフレであろうと、円高であろうと円安であろうと、常にすべてにおいて「その時点のマーケットの判断が正しい」という考えを持っています。
「デフレは良くない」という見解は一致しますが、その打開策として「リフレーションすべし」というのもまだ(感情的に)納得(腹落ち)できません。
それって「インフレは人為的にコントロール出来る」ということが前提で、リフレ(適切なインフレを人為的に起こさせる政策)を推進しているわけですが、 人間の力でインフレをコントロール出来るとは到底思えません。それが出来るのは唯一「神」(=マーケット)のみだと思っています。
「インフレをコントロールする/出来る」という考え方は「私は”神”になる」ということに等しく、それは人間の「驕り」であり、いつか必ず天罰が下る (今回の場合はインフレがコントロール出来ず、想定以上に早く高い伸びでインフレが暴走する)のではないか、と危惧しています。
「リーマンショック」だって、元を正せば「金融リスクは人為的にコントロール出来る」という人間の驕りから、レバレッジをどんどん高くしすぎて、コントロール出来る範囲を超えた途端、一気に信用収縮をしてしまったわけで。
「円高」も同様。
「円高」というのは、「日本円が諸外国の通貨と比較して”相対的に価値が高くなる”」状態であり、つまり「円が強くなる」状態なわけです。
自国通貨が強くなって何が悪いの?自国通貨が弱い方が国益になるっておかしくない?と”直感的には”思えるんです。
「日本は輸出産業国家だから円安の方が国益になる」というのも変な話で、なら「円高でも国益になるような政策転換を図る」方を優先すべきなのではないでしょうか?
円高なら海外の優秀な企業を「割安」で買収できるわけだから、外需は円高で利益が出ない、内需は期待出きないのなら、海外企業をどんどんM&Aして海外進出すればいいのでは?今こそお買い得なんだから。
『日本経済復活一番かんたんな方法』という別の本で、勝間和代さんが
「円高の異常さを体験してください。こんな円高バブルが続くはずがありません」(210ページ)
と書かれています。
これって
「私が言っていることは正しい。間違っているのはマーケットの方である」
ということなのでしょうか?
「マーケットの判断は、マーケット参加者の総意であり、常に正しい」
という立場の自分からすれば、「おいおい、それは随分と驕りじゃないのか?」と感じるわけです。
長々となりましたが、まだまだ不勉強な部分も多々あるので、本書なりを読んで「デフレ」や「リフレ政策」についてこれから勉強していきたいと思います。